教育

都立高校 男女別定員制を廃止へ

2021年9月24日の読売新聞オンラインで「都立高、男女別定員制を廃止へ…『入試で女子に不利』今年度は800人近くが不合格に」という見出しの記事が掲載されていました。そして、最近、2022年9月22日の東京新聞TOKYO Webでは「都立高入試の男女別定員が24年度にも撤廃、23年度は男女不問枠2割に拡大 現場からは歓迎の声」という見出しで記事が掲載されています。

私が卒業した都立両国高校は、昔、旧制府立第三中学校という学校で男子校でした。その歴史的な理由で男子生徒の数が多い高校で、約40年前に私が在学していた当時、男女比は7:3くらいであったと思います。今回、全日制の普通科のある都立高109校の男女別の定員制が廃止される報道がありましたので、これについて書いてみたいと思います。

江戸川区内には、全日制普通科の高校としては、東京都立江戸川高等学校、東京都立葛西南高等学校、東京都立小岩高等学校、東京都立小松川高等学校、東京都立篠崎高等学校、東京都立紅葉川高等学校があるわけですが、新聞記事の報道で驚いたことは、都立高校の全日制普通科の高校は、全国で唯一、男女別の定員を設けているということでした。東京都教育庁は、男女別定員制を維持する目的は、私立高校の男子枠が女子枠よりもすくないため、都立高で男子の進学先を確保することにあるとしています。ただ、東京都以外では男女別定員制を設けていないのであり、男女別定員制は、男女間で合格ラインに差が生じ、不公平な制度であると問題視されてきていました。

そのような中で、2022年9月22日に開催された東京都教育委員会の定例会では、都立高入試の男女別定員を24年度に撤廃する方針が確認され、また、23年度は男女不問枠を現行の1割から2割に拡大することが決まったということです。

法律的な視点からすれば、男女別定員制は性差別という問題があるものです。ジェンダー平等が進む世の中の流れの中で、東京都教育委員会が男女別定員制を廃止する方向性を示したことはよいことであると思います。(筆者金井たかし(高志)のプロフィール

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弁護士 金井たかし(金井高志)

(江戸川区在住 弁護士 武蔵野大学[江東区]法学部・大学院教授)

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